
2018年以降も続々とアルトコイン(草コイン)が増え続けており、既に1,500種類以上もの銘柄が世界中のあらゆる国で誕生し、売買が行われています。
玉石混合というか、どちらかと言えば役に立たない「石」の割合の方が圧倒的に多いと考えていますが、これからお話するはNEO(ネオ)は果たしてどうでしょうか?
2018年5月現在、仮想通貨ランキングで11位という高順位に位置付けているため、少なくとも1~2年でただの電子屑になる可能性は極めて低いのではないかと思います。
ということで、今回はNEO(ネオ)の特徴や技術的背景などを交えながら、2018年の値動きと今後の将来性、実際の買い方についても解説していきます。
目次
仮想通貨のNEO(ネオ)とは?
わずか2年前の2016年10月に中国で誕生した仮想通貨で、市場の中ではかなり新しめの銘柄と言えますね。
そして、時価総額ランキング2位に位置するETH(イーサリアム)で採用されている「スマートコントラクト」(後程解説)を搭載し、さらに独自技術での開発も進められていることから、中国版イーサリアムとも呼ばれています。
総発行枚数は1億枚で、これはビットコインのおよそ5倍の流通量になります。
スマートコントラクトとは?
スマートコントラクト(smart contract)を直訳すると、賢い(smart)+契約(contract)という意味合いになり、ここで使われる内容としては「自動化」を指します。
これは契約の条件確認から履行までを自動化し、様々な取引を安全かつスムーズにする仕組みとなります。
「契約」という言葉だけを掻い摘むと、書面上で行われるものをイメージしそうですが、「取引行動全般」を指しますので、仮想通貨の場合は主に「売買」に当てはまります。
少し噛み砕いて説明すると、普通の紙の紙幣の場合、相手の持っているお金が「本物かもしれないし、偽物なのかもしれない」という疑念が生じますが、スマートコントラクトを用いるとブロックチェーン技術を基礎にしているため、契約の実行履歴が全て公開・記録されているため透明性が高く、嘘が付けなくなります。
プログラムが機械的に認証を行ってくれるため、相手が誰であろうと「偽物」を掴まされることは極めて少なく、且つ安全なシステムというわけなんですね。
また、「契約の自動化=契約当事者を仲介する第三者が不要=コスト削減」という構図ができあがるため、やり取り自体が非常にスムーズで効率的です。
NEOが人気の理由
理由は以下の3点。
①仮想通貨ランキング第2位のイーサリアムと共通するスマートコントラクト技術を採用している。
(これは先の説明ですね)
②マイクロソフトやアリババといった大手企業と提携をしている。
③スマートコントラクト以外に独自技術を採用しており、多様なシステム開発が可能になっている。
②中国と仮想通貨
中国は仮想通貨に力を入れている国でもありますが、逆に規制を強めている国でもあります。
2017年は規制強化のニュースが多く流れましたが、これはあくまでも詐欺的な取引を禁止するための規制であって、仮想通貨や基礎となるブロックチェーン技術については、今後より一層の普及を目指していくと思われます。
現に超大手のマイクロソフトや通販会社のアリババとの提携を済ませており、その後、案の定NEOの価格が急騰していきましたから、可能性はまだまだ無限大です。
このまま右肩上がりに成長していくと、もはや国家プロジェクトと言っても過言ではない気もしますから、中国政府の方向性に沿って伸びていくのではないかな?とも考えられます。
③独自技術
仮想通貨自体を含む大きなプロジェクトとしてのNEOは、経済的な面で社会基盤技術を目指しており、DBFTと呼ばれる独自の技術を使用しています。
DBFTは「Delegated Byzantine Fault Tolerant」の略になり、日本語に直すと「ビザンチン耐障害性コンセンサスメカニズム」という、やや難しい言葉に置き換えられます。
別名「ビザンチン将軍問題」とも呼ばれており、ブロックチェーン技術は沢山のPCによって情報をデータ化し、監視し合い保管されているのですが、同時に誰かがバグや不正を働きシステムに異常を起こそうとするリスクもはらんでいます。
この問題を回避するためにNEOではネットワークユーザーの中から評価が高く、信用のおける複数のブックキーパー(簿記係)と呼ばれる人達をNEO保有者の投票で選考し、システムに異常が起こらないような仕組みで監視しています。
他にもNEOのプログラミング言語については、
現在サポートされている言語は次のとおりです:
1) C#、VB.Net、F# 2) Java、Kotlin
サポートする予定の言語は次のとおりです:
1) C、C ++、GO 2) Python、JavaScript
など、様々なプログラミング言語を採用しているため、システムエンジニアの9割以上が開発に携われるように配慮されています。
将来性
ここまで挙げた以外にも、NEOは処理能力が他の仮想通貨に比べてはるかに高くとても優秀です。
仮想通貨代表格のビットコインが7件/秒、同じスマートコントラクト採用のイーサリアムが15件/秒なのに対し、なんとNEOは1,000件/秒という圧倒的な処理スピードを誇ります。
これは人気銘柄のXRP(リップル)をも凌ぐトップクラスの処理能力を保持しており、さらにまだ開発途中でもあるため将来的には10,000件/秒も大いに実現可能とも言われています。
やはり取引のスピードは仮想通貨市場において今後さらに注目されていく技術の1つですから、NEOが生き残ることができる強力な武器とも言えますね。
安全面や技術面、大手企業との提携によって実需を生み出していく可能性は益々期待できるので、これからさらに注目が集まれば将来的にNEOの価値は何十倍~何百倍になっても決しておかしくないでしょう。
直近の値動き
ここ最近の値動きを見てみますと、昨年(2017年)の夏から徐々に価格を上げて、年末から今年(2018年)の2月まで急騰しています。
分かりやすく米ドルで換算した価格で観察すると、1NEO当たり35ドル弱からあっという間に100~150ドルの高値水準になっています。
3月以降の価格は落ち着いていましたが、それでも急騰直前の1.3倍程度である45~50ドルを維持しています。
さらに4月以降は、80ドルの線を突破しそうな勢いで、ここ1年間で人気が上昇していることが分かりますね。
NEOの買い方について
そんな有望株とも言えるNEOですが、どこで買うのが良いのでしょうか?
実は国内の仮想通貨取引所では、2018年5月初旬時点ではまだ取り扱いがありません。
そのため保有する場合には、海外の取引所から購入する必要があります。
取引量と手数料の点から取引所を探してみると、以下の3つが候補ですね。
取引所 | 取引手数料 |
Kucoin | 0.1% |
Binance | 0.1%(NEOの取引量ではNo.1) |
Bittrex | 0.25% |
尚、ほとんどの海外取引所は日本円での入金には対応していません。
そのためNEOを購入する場合は「円建て」ではなく、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などの通貨を一旦経由して、NEOを購入する流れとなります。
具体的には以下のような流れになります。
1.国内取引所(ザイフ(Zaif)やビットフライヤー(bitFlyer)など)に口座を開設。
2.国内取引所でビットコインを日本円で購入。
3.海外取引所であるバイナンス(Binance)に口座を開設。
4.バイナンスへビットコインを送金。
5.ビットコインで目的の通貨NEOを購入。
少し回りくどい購入方法ですが、現代段階では海外取引所のみの取り扱いになるため、手に入れたい方は多少面倒でも一手間かける必要があります。
まとめ
少し駆け足で説明してきましたが、NEOの魅力についてある程度は理解できたかと思います。
仮想通貨と一口に言ってもあまりにも沢山の銘柄があるため、初心者にとってはどの通貨に注目するべきか判断が難しいところですが、具体的な特徴を見ていくことで期待できる通貨というのは、技術的・政策的な根拠と共に探すことが可能です。
現在基軸通貨として利用されているビットコインも含め、あらゆる仮想通貨は日々発展を遂げていますから、大きく利益を得ようと考えている場合は、常に動向をリサーチし続けることが肝心です。