
2018年4月、大手仮想通貨取引所の一つGMOコインから、「貸仮想通貨サービス」の取り扱いを開始するとの発表がありました。
この貸仮想通貨サービスは以前からコインチェックで行われており、最近ではbitbank.ccでも取り扱いが開始されました。
貸仮想通貨サービスは、下手にトレードして損をしてしまうリスクを減らせる画期的なサービスとして、特に長期投資家からは注目されています。
まだサービスの提供を行っているのが、GMOコインを含め3社とあって、まだまだ浸透していないため、メリットと同時にデメリットも懸念されています。
そこで今回は、GMOコインの新サービス「貸仮想通貨サービス」の詳細やメリット・デメリットについて解説していきたいと思います!
目次
貸仮想通貨サービスとは?
貸仮想通貨サービスは、別名「レンディング」とも呼ばれています。
自身の保有する仮想通貨を取引所に一定期間貸し付け、満了日にその通貨数量分の貸借料も受け取れるサービスのことです。自分の銀行口座に預金をしていると利息が付きますよね?
それと似ていて、要するに取引所に仮想通貨を預ける(貸し付ける)ことによって、利息がもらえてしまう→自身の財産が増えるというシステムなんです。
貸付期間が明ける満了日までは、当然預けた貸付通貨を引き出し売買取引を行ったりはできませんが、動かすことのない長期保有分の仮想通貨を持つ人にとっては、このサービスを利用する価値は大きいと言えるでしょう。
GMOコインの貸仮想通貨サービスの特徴
先ほど貸仮想通貨サービスは現在3社で取り扱っていると言いましたが、コインチェックは今のところ新規の登録・受付を行っていないため、これから利用したい方は必然的にbitbank.cc、もしくは今回ご紹介しているGMOコインに登録する必要があります。
ですが、GMOコインの貸仮想通貨サービスは、他2社のものとはいくつか違う特徴を持っています。
貸付期間は90日間
GMOコインは、3か月という短い貸付期間一択で固定しています。
ちなみにコインチェックは14・30・90日間、もしくは1年間の選択制、bitbank.ccは1年固定となっているので、GMOは年単位で貸付できないのが特徴です。
貸借料は5%/年
貸付期間は90日としているものの、貸借量(利息)は貸付数量問わず、年換算で5%(税込)と定めています。
これはコインチェックの1年間貸付を選んだ場合、またbitbanc.ccの10BTC以上を1年間貸付けた場合と同じ利率です。
申し込み単位は10BTCから
これもGMOコインの貸仮想通貨サービスの大きな特徴です。
ビットコインでこのサービスを利用しようと思った場合、最小・最大申込数量は、
申込単位・・・10BTC
最小申込数量・・・10BTC
最大申込数量・・・100BTC
と、なっています。
つまり2018年5月21日現在だと、1BTC=940,763円なので、最低でもなんと約941万円相当のBTCを保有していなくてはなりません。
ちなみにコインチェックは、最小申し込み数量が10万円相当分のBTCからなので、約0.1BTCからになり、bitbanc.ccは1BTCからの対応となっています。
GMOコインがいかに大きい枚数からでないと始められないのかが、お分かりいただけるかと思います。
ビットコイン(BTC)以外の取り扱いがある
GMOコインの貸仮想通貨サービスは、当初ビットコインのみの取り扱いだったものの、5月の申し込み分からは早くも
イーサリアム(ETH)
ビットコインキャッシュ(BCH)
ライトコイン(LTC)
リップル(XRP)
のアルトコインの取り扱いを開始しました。
ちなみに詳細は以下の通りになっています。
対象通貨 | 申込単位 | 最小申込数量 | 最大申込数量 |
イーサリアム(ETH) | 100ETC | 100ETC | 1,000ETC |
ビットコインキャッシュ(BCH/BCC) | 50BCH | 50BCH | 500BCH |
ライトコイン(LTC) | 300LTC | 300LTC | 3,000LTC |
リップル(XRP) | 100,000XRP | 100,000XRP | 1,000,000XRP |
ちなみにコインチェックでは、既に取り扱い銘柄の全てに対応しており、bitbank.ccも今後、様々なアルトコインでの対応が可能になる予定です。
GMOコイン貸仮想通貨サービスのメリット・デメリット
以上のような特徴のあるGMOコインの貸仮想通貨サービスなのですが、では一体どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?
メリット
・貸し付けるだけで保有コインが増える
・3社の中で一番貸借料が多い
貸仮想通貨の最大の魅力は、何もせずに資産が増えていくということ。
90日経てば、貸した分だけの貸借料がもらえる他、もし価格が貸付時よりも高騰していたら、戻ってきた際にコインの価値もUPしているので、ダブルでお得感が味わえます。
さらにGMOコインの貸仮想通貨サービスのメリットは、90日間固定という短い期間であるにも関わらず、また貸付金額の多い少ないに関わらず、貸借料は全て5%なので利率は2社よりも断然お得です。
デメリット
・最低貸付数量が大き過ぎる
・万が一GMOコインが破綻した場合のリスクが大きい
やはり他2社よりも大金を貸し付けることになる分、コインチェックのように万が一ハッキングの被害や経営破綻に陥ってしまった場合、失う額も比例して大きくなってしまいます。
貸仮想通貨サービスを賢く利用するおすすめな方法は、自分のウォレットなどに保管してある、普段動かすことのない保有通貨の一部を貸付に充てる方法です。あくまで一部に留めておけば、資産を増やすことができる一方で、万が一返還されないことになっても被害は最小限で済みます。
ですがGMOコインの場合、最低数量だったとしても、3か月もの間900万円相当以上の通貨を貸付なくてはならないので、決して初心者向きのサービスとは言えないのが現状です。
まあ、企業側が決めたルールなので従う他ないので、大量の通貨を長期保有している、仮想通貨上級者向けのサービスであることは間違いありませんね。
まとめ
始まったばかりのGMOコインの貸仮想通貨サービス。
取引や売却したい額を差し引いて、10BTC以上を保有している方でないと、そもそも始められないサービスですから、まだまだハードルが高いように感じられるかもしれませんね。
しかし、そのうち少ない数量からでも対応してくれる可能性が大いにあり得ますので、さらなる仮想通貨の普及と開始時期に合わせて、お金を蓄えておくのも1つの手ですね。
今後のGMOコインの貸仮想通貨サービスに注目・期待して待ってみましょう!
貸仮想通貨サービスに少しでも興味を持ったなら、とりあえず取引口座だけでも早めに開設しておくことをおすすめします。