
仮想通貨の取引をしたいならまずは取引所を選ぶことになります。
初心者ならばビットフライヤー(BitFleyer)かザイフ(Zaif)がオススメだと思います。
なぜなら国内の仮想通貨取引所としては大手であることと、ネット上のみならずテレビCMなどで話題性があるからです。
ただし、同じ大手ですがコインチェック(coincheck)は、2018年1月の仮想通貨ネム(XEM)の流出事件によって一部取引機能が停止したり、セキュリティー面で不安もが残る形となりました。
他にも金融庁の正式登録は見送られて、みなし業者のままなのも気になる点です。
これから新規に口座を開設するのであれば慎重に調べてから、そしてメインで使うのは少なくとも当面の間はあまりおすすめできません。
そこで今回はザイフとビットフライヤーの手数料比較や、送金やスプレッドはどっちが安いのかなどを解説していきます。
目次
ザイフとビットフライヤーの手数料比較
さて、最大手の2社であるザイフとビットフライヤーの比較をすると、結論としてはザイフに軍配が上がると考えています。
この記事では取引を開始するにあたり手数料、特に送金手数料とスプレッドの面から比較しています。
手数料と言っても内訳はざっと以下のようになります。
1.口座維持手数料
2.入金手数料
3.出金手数料
4.送金手数料
5.現物取引手数料
6.スプレッド(買い・売りの差額)
それぞれ、どういった手数料なのかなどを解説していきます。
各手数料 | Zaif(ザイフ) | bitFlyer(ビットフライヤー) |
口座維持手数料 | 無料 | 無料 |
各入金手数料 | 銀行振り込み:基本は無料(銀行の振込み手数料がかかる場合があります)
コンビニ振込:3万未満:486円 ペイジー入金:3万未満:486円 |
基本は無料(銀行の振込み手数料がかかる場合があります)
コンビニ振込:324円 クイック入金:324円 |
出金手数料 | 50万円未満の出金:350円 50万円以上の出金:756円 |
出金額が3万円未満の場合:三井住友銀行216円 それ以外540円
出金額が3万円以上の場合:三井住友銀行432円 それ以外756円 |
送金手数料 | 送金手数料は頻繁に変更されるので、公式ページ要確認 | 送金手数料は頻繁に変更されるので、公式ページ要確認 |
現物取引手数料(ビットコイン) | -0.05%~-0.01% | 0.01%~0.15% |
現物取引手数料(アルトコイン) | 0%~0.3% | 0.20% |
スプレッド(取引状況によって変化します) | ビットコイン:約3~4% アルトコイン:約5% |
ビットコイン:約2~5% アルトコイン:約10% |
1.口座維持手数料
まず口座維持手数料は、たいていの仮想通貨取引所では無料なので比較しても意味はありません。
どこも無料なので気にする必要はないですね。
2.入金手数料
入金手数料には、銀行振込・その他の入金(コンビニ入金やペイジー入金など)があります。
銀行振込ならユーザの使っている入金元の口座の振込手数料なので、取引所による明確な違いはありません。
その他の入金方法も、ザイフとビットフライヤーを比較しても決定的な差にはならないと思います。
3.出金手数料
出金手数料に関してはザイフとビットフライヤー共にそこまで大差はないですね。
ビットフライヤーのほうは三井住友銀行だと、多少安くなるのでお得です。
4.送金手数料
送金手数料は1つの取引所でのみ仮想通貨の取引を行うだけならほぼ関係ありません。
しかし、複数の取引所で口座(ウォレット)を持っていて、ビットコインやイーサリアム(ETH)、モナコイン(MONA)などの各種仮想通貨を口座間で移動させようとする場合に問題になります。
仮想通貨取引所の送金手数料については頻繁に変更されるものなので、公式ページを確認してください。
5.現物取引手数料
現物取引手数料はビットフライヤーでビットコインの取引をする場合は、0.01%~0.15%の手数料がかかります。
ちなみに、ビットコイン以外の仮想通貨(アルトコインと総称します)の場合は0.20%です。
同じくビットコインをザイフで取引すると、-0.05%~-0.01%です。
おや?マイナス?と思ってしまいますが、取引をする都度少しずつ利益が出てしまうという画期的なシステムになっているのです。
アルトコインの場合は0%~0.3%です。
ということで取引手数料の比較においては、ザイフのメリットが際立っています。
なにせ、取引したら手数料が「もらえる」のでお得さでは1番ですね。
6.スプレッド(買い・売りの差額)はどっちが安い?
スプレッドとは、ある通貨を取引所から買う価格と売る価格の差になります。
例えば、ビットフライヤーでビットコイン(BTC)を0.01BTC分=10万円で買って、すぐに売る場合に9万9千円でしか売れない場合、差額分の1,000円が取引所の利益になる仕組みです。
このスプレッド(価格差)が大きいほど実質的な手数料が高いということになります。
【ビットフライヤーの販売所スプレッド】
・ビットコイン販売所スプレッド:約2~5%
・アルトコイン販売所スプレッド:約10%
【ザイフの販売所スプレッド】
・ビットコイン販売所スプレッド:約3~4%
・アルトコイン販売所スプレッド:約5%
ちなみに、ビットフライヤーはビットコイン以外は販売所での取引となり、アルトコインのスプレッドが相当高いので、避けたほうが無難になります。
ザイフはアルトコインの取引所もあるので、そちらで取引すればスプレッドはかかりません。
そういった点でアルトコインに関しては、ザイフが断然お得ですね。
まとめ
これまで見てきたように、国内大手の仮想通貨取引所であるビットフライヤーとザイフの手数料の比較という点では、ザイフの方に軍配が上がります。
ただ、ビットフライヤーは最大手でセキュリティー対策もしっかりしているので、そういった面ではおすすめですね。
全体的な手数料の安さでは、マイナスの取引手数料という点やスプレッドの点で、ザイフの優位性は揺るがないと言えるでしょう。ただし一つだけ注意点ですが、ザイフは2月に誤販売のインシデントを起こしており、3月初旬には金融庁から業務改善命令を受けています。
顧客保護という面でどのように運営体制を改善していくのか、今後もザイフ関連の情報をアップデートすべきでしょう。
今回比較対象として取り上げたビットフライヤーやその他の取引所についても、時々は比較してみながら利用するのが賢いユーザの姿勢だと思います。