
仮想通貨取引所で売買をする際に気になるポイントとしては手数料ですよね。
仮想通貨の手数料は頻繁に売買する人にとっては、かなり大きなものになってきます。
そこで手数料の安い場所を選ぶのが良いわけですが、その指標としてMaker(メイカー)とTaker(テイカー)というモデルを採用している点に着目します。
このテイカーとメイカーという言葉、仮想通貨の売買で見たことがあるかもしれませんが、実はこれも手数料のことなんです。
最初はテイカー・メイカーと言われても、専門用語で何のことかわからない人もいるのかなと思いますので、今回はテイカーとメイカーの手数料の違いや意味について解説していきます。
この2つの手数料の違いをきちんと理解することで、無駄な手数料を払わずにお得に売買することできます。
目次
Maker(メイカー)とTaker(テイカー)の意味とは?
Maker(メイカー)とは「指値注文」、Taker(テイカー)とは「成行注文」のことです。指値注文と成行注文と言われても、意味がわからないと思うので、それぞれ解説していきます。
指値注文とは?
指値注文は売買したい仮想通貨に対して、希望価格を提示する注文方法のこと。
【Maker(メイカー)・指値注文の例】
青い文字が「売り注文」で赤い文字が「買い注文」です。
例えば、板の上に1,012,975円、1,012,985円で売り注文があります。
ここで、この板にない金額で注文を出して取引を成立させるのがMaker(メイカー)・指値注文です。
この場合、板の上にない「1,012,970円」で注文を出して、売買が成立した際を指します。
成行注文とは?
仮想通貨を売買する際に、値段を提示せずに注文を出すこと。
【Taker(テイカー)・成行注文の例】メイカー注文と同様に、板の上に1,012,975円、1,012,985円で売り注文が出ていたとすると、既に板の上にある「1,012,975円」で買い注文を出すと取引が約定(成立)します。 その時の板の上にある金額(最安値・最高値)で、自分が注文を出すことをテイカー・成行注文と言います。
取引所では指値注文と成行注文を選択することができますが、「販売所」では成行注文しかできません。
指値注文より成行注文の方が先に約定するので、必然的に優先順位が高くなります。
このように取引所形式での売買に関わってくるのが、「Maker(メイカー)・Taker(テイカー)」と呼ばれるものです。
ちなみにザイフではビットコイン(BTC/JPYの通貨ペア)で売買が成立した際に、「Maker(メイカー)-0.05%・Taker(テイカー)-0.01%」分のマイナス手数料をもらうことができるので、非常にお得です。
メイカーとテイカーモデルはどこで使われる?
仮想通貨(ビットコインなど)の売買取引は、「販売所」と「取引所」で行われます。
メイカーとテイカーモデルが使われるのは、販売所ではなく取引所です。・販売所は運営会社とユーザー間で売買をします。
(運営会社の言い値ですぐに売買でき、欲しい量の仮想通貨が確保しやすい)
・取引所はユーザー同士が売買できて、株のように「板」があるのが特徴です。
(「板」とは、この値段で売りたい・買いたいというユーザーの注文が並んでいる)
どの値段で購入するか指定することができる。
ザイフやビットフライヤーには販売所と取引所の両方があるので、ビットコインを売買する際は取引所を利用した方が、圧倒的に手数料を安く済ませることができます。
販売所と取引所によっても手数料が違うので、理解しながら売買すればお得なわけです。
メイカーとテイカーのメリットとデメリット
ここまでメイカーとテイカーの意味や手数料の違いを説明してきましたが、「実際どっちの方がいいの?」と、気になるところだと思います。
そこで、それぞれのメリット・デメリットを見ていくことにしましょう。
メイカー・指値注文のメリットとデメリット
メイカーのメリットは手数料が安く、仮想通貨を安値で購入して高値で売却することができます。
自分のタイミングで売買できるので、ストレスが少なく取引ができるのが特徴です。
デメリットとしてはユーザー同士で注文が通らなければ、売買が成立しない可能性があります。
金額を慎重に考えて注文出すことが大事です。
テイカー・成行注文のメリットとデメリット
テイカーのメリットは注文の優先順位が高いため、すぐに売買できるので取引を早く成立させたい人に向いています。
デメリットは取引所にもよりますが、メイカーに比べて手数料が高めなので、少しでも安く仮想通貨を購入した人には向いていません。
メイカーに比べて売買時間は短縮できますが、慌てて売買すると損をしてしまう可能性があるので注意が必要です。
メイカーとテイカーおすすめはどっち?
取引所はある程度の流動性を保つために、メイカーに注文板を出してもらうためのリベートを支払っています。
その支払うリベート分はテイカーが手数料として払っています。
そういった理由からも、一般的には売買手数料が安く、自分のタイミングで売買ができる「Maker(メイカ-)」の方がおすすめです。
ただし、それは手数料という点だけを見たらの話であり、指値注文は自分のタイミングで100%売買できるかわかりません。
それぞれメリットデメリットはあるので、しっかりと理解して状況に合わせた売買をするのがいいですね。
まとめ
仮想通貨の世界は成長が始まったばかりで、これから期待の持てる市場と言えます。
初心者が仮想通貨を始めた時に直面する問題が、仮想通貨の専門用語です。
その中でも、メイカーとテイカー手数料の違いを理解しているか?していないか?で、同じように売買しても利益に差が出ることがあります。
仮想通貨取引所によっては、メイカーとテイカー手数料がマイナスになり、短期で頻繁に売買をする方は、トレードを繰り返すだけで手数料がもらえるのでとてもお得になります。
仮想通貨取引をこれから始める方は、購入にかかる手数料についてきちんとチェックして、なるべく損をしないように自分のペースで賢く売買していくといいですね。